岩澤高雄 Takao Iwasawa

在る所に

2025.2.15 〜 2025.3.3

■概要

このたびOIL by 美術手帖では、フォトグラファー・岩澤高雄の個展「在る所に」を開催します。

岩澤高雄は1984年生まれ。2014年に独立後、俳優やミュージシャンのポートレート、CDジャケット、ファッション広告、雑誌など、主に商業写真の分野で活躍してきました。また、それらクライアントワークの傍ら作品制作を続け、展覧会のほかに近年ではアーティスト・NAZEとの2人展「さぁ、さようなら」(2023年、MATTER、東京/2024年、ie、北海道)、玉川竜との共催による合同写真展「15 PHOTOGRAPHERS EXHIBITION」(2023/2024年、AL Gallery、東京)を開催するなど、コラボレーションによる作品発表も多数行っています。

本展では、2025年1月上旬からの1カ月にも満たない期間に撮り下ろした作品群を、展示と写真集にて発表します。これらの写真では、一見すると関連性のないモチーフ──関東近郊の森の風景、住宅街に佇む人物、ダンサーの独特な動きを捉えた脚、作家が知り合ったばかりの男性、10年以上前から撮影してきた家族写真など──が、断続的に展開されます。しかしよく見ると、そのシーンのどれもが、同じトーンの静けさを湛えていることに気づきます。岩澤は、過度な情報が交錯する現代のなかで、共通する静寂を持つイメージを連続させることによって、鑑賞者と共有できる感覚のレイヤーをつくりだします。まるで「むかしむかし、あるところに……」で始まる童話のように、自身の表現手段である写真を通じ、「在る所」から新しいナラティブを構築しようと試みます。「むかしむかし……」の先に続く物語は、それぞれの人物や場所に委ねられる以上に、鑑賞者の想像力に訴えかけるのです。

 

■アーティスト・ステートメント

私はいつも、いろんな人からヒントをもらっています。

そのヒントを感じ取り、足を運んで作品を作っています。

物事が繋がっていく感覚がとても気持ちがいい、今回の作品もそのようにして生まれました。

“むかしむかし、あるところに──”

物語はたいてい こんなふうに始まります。

「あるところ」は、どこでもなく、ここである。

ここに「在る」ものを、物語のように感じ取って、何かのヒントになれたら、それが一番嬉しいことです。

 

岩澤高雄

 

■作品販売について

本展出品作品は、会場および、アートのECプラットフォーム「OIL by 美術⼿帖」にて販売します。

オンライン販売開始|2月17日(月)16:00〜

販売URL|https://oil.bijutsutecho.com/gallery/733

※オンライン公開は、会場販売開始後となるため、公開時点で売り切れの場合があります。

 

■写真集『在る所に』

写真集『在る所に』を会場にて販売いたします。部数限定となります。

頁数|96ページ

サイズ|H297×W210mm

発売日|2025年2月15日

価格|5,500円(税込)

 

■展覧会概要

岩澤高雄「在る所に」

会場|OIL by 美術手帖ギャラリー

会期|2025年2月15日(土)〜3月3日(月)会期中無休

開場時間|11:00〜21:00

オープニングレセプション|2月15日(土)19:00〜21:00

入場|無料

主催|OIL by 美術手帖ギャラリー

お問い合わせ|oil_gallery@ccc.co.jp

※OIL by 美術手帖の営業時間は館の営業時間に準じます。状況に応じて変更の可能性がございます。最新の情報は渋谷PARCO公式ウェブサイトをご確認ください。

https://shibuya.parco.jp

Artist Profile

岩澤高雄 Takao Iwasawa

1984年神奈川県生まれ。2010年、イイノスタジオ入社。12年より玉川竜氏に師事、14年に独立。

EVENT

オープニングレセプション|2月15日(土)19:00〜21:00

作家も在廊いたします。予約不要・入場無料。