このたびOIL by 美術手帖ギャラリーでは、Victor Takeru(ビクター・タケル)の個展「EXIT MELODIE」を2025年1月17日(金)〜2月9日(日)に開催します。
Victor Takeru(ビクター・タケル)は1998年生まれ。フランス人と日本人の両親のもとパリで育ち、グラフィックデザインを学んだ後、21歳で東京へ移住。現在も東京を拠点に活動しています。
本展「EXIT MELODIE」は、ビクターの創作活動にとって「最初の章」であり、彼が「Ambient Music Painting(アンビエント・ミュージック・ペインティング)」と呼ぶ新たなテーマの作品を発表するものです。
「Ambient Music Painting」とは、自身のアートを的確に表現する方法を模索する中で生まれた、作家自身による造語です。幼少期から暮らしたパリの家でずっと流れていたというアンビエント・ミュージック=環境音楽をインスピレーション源にしたこの言葉は、ビクター自身が絵を描くときの指針になるだけでなく、アンビエント・ミュージックと同様に、鑑賞者へ自然に浸透し、対象についてじっくりと自由に考えを巡らせることのできる絵という意味が込められています。
また、ビクターの絵では監視カメラ(VHSカメラ)によく見られる灰色がかった色調も意識されています。彼の絵画には自画像が多く登場しますが、画家の目は覆われ、その視線は決して見ることができません。人の目が隠れているいっぽうで、無機物のカメラの視点のみが躍動している世界観は、多くの謎を隠す金属製の扉、空であるかわからない郵便受けなどのモチーフと同様に、ビクターの作品において重要な役割を果たす「逃避」というテーマを想起させます。
そして、鮮やかな色を極力使用しないことについて「視覚的でありながらも控えめで、大気のようなものにしたい」と考えていると話します。「人はどこにいても常に監視されている」対象であり、それを知りながらも気づかないように生きる現代のムードを示すVHSカメラの美学と、彼自身の日々の出来事や関心、そして鑑賞者の考えを強制しないAmbient Music Paintingの作品群は、私たちに穏やかでメランコリックな感覚を与えます。
ビクターのつくり出す新たな世界観「Ambient Music Painting」を堪能しにぜひお越しください。
Ambient Music Painting の世界を楽しむためのオススメのアルバム(by Victor Takeru)
African-American Sound Recordings – Erasure Poetry
7038634357 – Neo Seven
Croatian Amor – The World
Klein – touched by an angel
Celer – Engaged Touches
■販売について
本展出品作品は、会場および、アートのECプラットフォーム「OIL by 美術⼿帖」にて販売します。
オンライン販売開始|1月20日(月)16:00〜
販売URL|https://oil.bijutsutecho.com/gallery/733
※オンライン公開は、会場販売開始後となるため、公開時点で売り切れの場合があります。
■展覧会概要
Victor Takeru「EXIT MELODIE」
会場|OIL by 美術手帖ギャラリー
会期|2025年1月17日(金)〜2月9日(日)会期中無休
開場時間|11:00〜21:00
オープニングレセプション|1月17日(金)19:00〜21:00
入場|無料
主催|OIL by 美術手帖ギャラリー
お問い合わせ|oil_gallery@ccc.co.jp
※OIL by 美術手帖の営業時間は館の営業時間に準じます。状況に応じて変更の可能性がございます。最新の情報は渋谷PARCO公式ウェブサイトをご確認ください。
Artist Profile
Victor Takeru ビクター・タケル
ビクター・タケルは1998年フランス・パリ生まれ。日本とフランスの血を引くアーティスト。21歳で初めて東京に移住してから日本特有の文化を自身の作品に取り込み、フランスと日本のカルチャーを融合させたユニークな作品を生み出す。カラフルで鮮やかな色使いとシンプルな構図を駆使することで、ポップで鮮やかな、エネルギーに満ち溢れた雰囲気を作り出す。生き生きとした日常の瞬間を描き、「思い出」が作品において重要な役割を果たす。
EVENT
オープニングレセプション
1月17日(金)19:00〜21:00
入場無料・予約不要